2022.03.09 設備・建築 不動産関係

工場が建設可能な用途地域とは?準工業地域について解説

Favorite

工場を建設する土地を探すときに気を付けたいのが、用途地域です。
用途地域とは都市計画法に基づく制度で、自然環境や住居環境を守るために、地域によって建設可能な建物が決められています。
この記事では、工場用地や工場の賃貸・購入をご検討中の方に向けて、工場が建設可能な用途地域と準工業地域についてご紹介します。

工場が建設可能な用途地域とは?どんな種類がある?

用途地域とは、住環境の保護や商業などの業務の利便の増進を目的として定められた地域です。
もし工場と住宅が同じ地域に建設されていると、騒音や公害が発生したり、住宅街の道が狭くて大型トラックが通りにくかったりなど、双方にとって不利益になることが多くあります。
このような事態を避けるために、用途に応じてエリア分けしているのが用途地域です。
工場を建設可能な用途地域は、準工業地域、工業地域、工業専用地域の3種類です。

準工業地域とは、事故の危険性や環境悪化のリスクの低い小規模な工場が建設可能な地域で、住宅や店舗、飲食施設なども建設できます。
工場地域には、どんな種類の工場も建設可能で、住宅やお店も建てられますが、学校や病院、宿泊施設、映画館、劇場などは建設不可です。
最後に、工業専用地域は、その名のとおり工場の建設が主となる地域で、住宅やお店などのその他の建物の建設は制限されています。

工業専用地域は3つのなかで住宅が建てられない唯一の用途地域ですが、工場に併設されている事務所や保育施設、クリニックなどは建設可能です。

工場が建設可能な用途地域である準工業地域とは?

先述のとおり工場が建設可能な用途地域は、準工業地域、工業地域、工業専用地域の3種類です。

今回はそのなかでも準工業地域についてご紹介します。
準工業地域は、先ほどもお伝えしたように工場と住宅、商店などが混在する地域です。
そのため、昔ながらの職人の町や町工場などがあるエリアは、準工業地域であることが多いです。

学校や病院、図書館、保育所、商業娯楽施設も建設可能なので、他の用途地域と比較しても建物の種類が多いエリアと言えます。
なお準工業地域では、公害発生の恐れのある規模の大きい工場の建築は禁止されており、花火工場や石油コンビナートなどは建てられません。

さいごに

この記事では、工場用地や工場の賃貸・購入をご検討中の方に向けて、工場が建設可能な用途地域と準工業地域についてご紹介しました。
ご紹介した工場が建設可能な3つの用途地域には、それぞれに特徴があり、工場の規模や種類によっては建設ができないこともあります。
工場用地や賃貸工場を探すときは、用途地域についても確認することが重要ですね。

関連記事 RELATED