2022.02.27 物流関係 不動産関係

営業倉庫と自家用倉庫の違いとは?倉庫業で気を付けるポイント

Favorite

倉庫には、営業倉庫と自家用倉庫の2種類がありさまざまな違いがあります。
営業倉庫と自家用倉庫の大きな違いは、施設・設備の基準や倉庫寄託約款の有無、火災保険の扱いです。

今回はこれから倉庫業を始めようとお考えの方に向けて、営業倉庫と自家用倉庫の3つの違いをそれぞれご紹介します。

営業倉庫と自家用倉庫の違いとは?施設・設備の基準について

そもそも営業倉庫は、他人の荷物を保管する倉庫であるのに対して、自家用倉庫は本人の荷物や自社製品などを保管する倉庫です。
そのため、営業倉庫と自家用倉庫には施設・設備の基準に違いがあります。
営業倉庫の施設・設備は一般建築物よりも厳しい基準があります。

具体的には、倉庫の外壁や床の強度、遮熱性能や耐火性能、災害防止措置などです。

営業倉庫には種別があり、基準はそれぞれに設けられています。
たとえば冷蔵倉庫には、基準を満たした冷蔵設備、温度計、万が一閉じ込められたときの通報設備などが必須です。

営業倉庫の登録申請の際には、要件を満たしているのかの確認が必要です。

営業倉庫と自家用倉庫の違いとは?倉庫寄託約款について

倉庫寄託約款とは、貨物を預ける不特定多数の人との取引に適用する契約内容を定めた取り決めのことです。

つまり、所有者以外の荷物を保管する営業倉庫には倉庫寄託約款が必要になります。

倉庫寄託約款は国土交通大臣に届け出が必要で、倉庫業を営む際には見えやすい場所に提示します。
国土交通省では、標準倉庫寄託約款を定めていて、一般的にはこの標準倉庫寄託約款をそのまま採用することが多いです。

営業倉庫と自家用倉庫の違いとは?貨物の火災保険について

営業倉庫と自家用倉庫には、貨物の火災保険に関しても違いがあります。

営業倉庫では、一般的な住宅用の火災保険では十分ではないので、貨物の火災保険に加入することをおすすめします。
倉庫業法でも、原則として倉庫業者に火災保険の付保を義務付けています。

貨物の火災保険も基本的な補償内容は通常の火災保険と変わりありませんが、休業時の補償や設備に関する補償を追加してカスタマイズすることもできます。

また、貨物の火災保険は地震に関する損害が含まれないこともあります。

日本は地震のリスクが高いので、地震保険に別途加入しておくと安心です。

さいごに

今回はこれから倉庫業を始めようとお考えの方に向けて、営業倉庫と自家用倉庫の3つの違いをそれぞれご紹介しました。

物流業界で事業をおこなうためには、営業倉庫と自家用倉庫の違いや、それぞれの施設基準について知っておくことをおすすめします。
それぞれの特徴やメリットから、自家用倉庫か営業倉庫のどちらにするか検討してみてください。

関連記事 RELATED